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【珍しい仕事】B式ケース加工の裏側公開!「少量対応」を支える職人技術と手間賃のこだわり
珍しい仕事!木型不要で少量対応できる「B式ケース」の加工
本日は、製造現場で少し珍しい仕事、B式ケース(差込式)の加工を実施しました。
B式ケースは、一般的なA式ケース(ミカン箱)と異なり、2ピースの段ボール(胴枠側と差込側)をつなぎ合わせて使用する「差込式」の形状が特徴です。
そして実は、B式ケースの部材は単純な長方形でできています。これは、トムソン加工(木型を使う技法)が出る前の、昔ながらの作り方であり、木型を作るほどの量がない場合に選ばれることが多いためです。
私たちは、この少量多品種のニーズに応えるため、B式ケースにも対応しています。
加工側の声:B式ケースが「人気がない」理由
B式ケースは、少量対応というメリットがある一方で、製造現場の「加工側の声」ではあまり人気がありません。その理由は、お客様には見えにくい「手間」と「職人技術」にあります。
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金止め職人の減少: 2ピースをつなぎ合わせる際、専用の機械で金具(金止め)を打ち込む作業が必要です。この金止めを扱う職人や機械が減ってきているため、対応できる工場が少なくなっています。
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作業中の散乱リスク: 仕上げの工程で不安定な形状になるため、作業中に部材が散乱しやすく、整理に手間がかかります。
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手間のかかる結束: 納品のために折りたたんで結束する際も、形状が特殊なため手間と時間がかかるのです。
手間はかかるが、少量から対応できる。この二律背反こそが、B式ケースの特性です。
アラカワ紙業が「手間賃」にこだわる理由
加工時間と手間がかかるB式ケースですが、私たちは価格競争に流されず、適正な価格設定を徹底しています。
手間がかかる作業に対して、その加工にかかる時間を正確に計算して見積もりしています。
価格が折り合うのであれば、私たちは喜んでB式ケースを加工し、納品いたします。
なぜなら、手間のかかる作業に対して適正な対価をいただく姿勢こそが、製造業として高品質を維持し、少量多品種のニーズに安定して応え続けるための生命線だと考えているからです。
技術と価格への誠実さが信用を創る
珍しいB式ケースの加工を通して、私たちは「木型なしでも少量対応できる技術力」と「適正価格を追求する誠実さ」を、お客様の信頼に変えていきます。B式ケースのように、他社で断られた特殊な加工や企画も、ぜひ一度ご相談ください。





