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賃上げに「追いつかない」の真実。中小企業が望む、価格転嫁のその先

2025-10-01

今日から10月がスタートし、全国的な最低賃金の大幅な引き上げが始まりました。

しかし、食品や光熱費、そして物流コストまでもが上昇する中で、「賃金が上がっても、物価上昇に追いつかないのではないか?」という懸念は、私たち経営者にとっても、またそこで働く従業員にとっても、最もリアルなジレンマです。

ダンボールの値上げを「望む」という矛盾

この流れの中で、仕入れ先のダンボール価格についても、値上げの話が出てきています。

私たちダンボール加工業者にとっては、当然コスト増につながる話です。しかし、率直に言って、私はダンボール業界全体の適正な値上げが進むことを望んでいます。

なぜなら、ダンボール業界も例外なく人件費や物流費が高騰しており、そこで働く人たちの賃金も、この波に乗って適正に引き上げられるべきだからです。

価格を上げられず、従業員の賃金を上げられない業界に、未来はありません。

適正な価格転嫁が実現し、業界全体が健全な利益を確保できること。それが、巡り巡って、私たちの仕入れ先の従業員の方々の生活を豊かにし、最終的に景気全体を押し上げるための、最も健全な「経済循環」だと考えています。

自社がやるべきことは「生産性向上」

この難しい時代を乗り越えるため、私たちアラカワ紙業がやるべきことは、お客様に価格転嫁をお願いする努力と同時に、「自社の生産性を徹底的に上げること」です。

昨日、業務効率化のための公的支援制度の申請書類を最終段階まで仕上げたのは、まさにその決意の表れです。

賃上げに追いつかないというパラドックスを乗り越える鍵は、「業界全体が適正な価格を受け入れ、その収益を未来への投資と、働く人への還元に使う」という、当たり前の循環を取り戻すこと。

私たちアラカワ紙業は、その一翼を担うべく、挑戦を続けていきます。

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